新米直前の産地訪問@大蔵村

山形米の専門店 尾形米穀店
三ツ星お米マイスターの尾形雄司です。

◆ミルキークイーンの28年産再入荷

先週末のある日、

「28年産のミルキークイーンがまだ少しあるんだけど、いりませんか?」

と、大蔵村の生産者・柿崎さんから電話を頂きました。

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まだ稲穂のミルキークイーン。穂がしっかり熟すまで待ちます。

ミルキークイーンも既に新米予約に切り替えているし、
新米もあと10日ほどで収穫が始まるようなので、
正直、少し悩んだのですが…
(10日前なら二つ返事でOKだったんですけどね^^;)

収穫直前の稲穂も見てみたかったし、
直接、生育状況も伺いたかったので、
最終的に一俵(60kg)だけ、仕入れすることになりました。

◆今年の新米はやっぱり遅れ気味

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だいぶ実ってきてるけど、まだちょっぴり青い

そして9月29日。
実際に、大蔵村に行ってきました。

最近は天気の良い日も多かったので、
稲穂も実って、生育は進んでいるように見えますが、
素人目に見ても、やっぱりまだ少し青っぽい。

 

柿崎さんは収穫作業中だったので、
事務所(工場)で作業されていた加藤さんに話を伺いました。

「ミルキークイーンは、あと10日〜2週間。
 つや姫はまだまだ。あと2週間以上は掛かりそう。」

だそうです。
やはり、全体的に遅れがちのようですね。

伺った時は丁度、
29年産のはえぬき新米第一号を精米していた所だったので、
はえぬきについても話を伺ってみると、

「このはえぬきは、大きい所から頼まれたやつでね、
 本当はちょっとまだ収穫には早いんだけど…
 でも、出来自体は悪くないかな。」

やはり、
この時期にスーパーなどに納めるためには、
熟しきらずに収穫せざるをえなくなってしまうんですよね…
(だから、出始めの新米には手を出すなと言う訳です)

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山の陰になる所はさらに青い。

尾形米穀店でも、
早めの収穫をお願いしようと思えば出来ると思うのですが、

ここで急いで収穫してもらうと、
しっかり熟しきれておらず、本来の味ではないお米を、
お客様に提供してしまうことになります。

これでは、
生産者も
販売者も
お客様も、
誰も喜びません。

なので、何度でも書きますが、
生産者さんの熟練の目にかなう位に稲穂が熟すまで、
収穫して頂くタイミングをしっかり待ちます。

最後に、生産者としてのプライドを感じるのがこの一言。

「最近のはえぬきって、
 デビューした時(1992年)みたいな、
 食味の良さが出ていないのが多い気がするんだ。

 ウチのはえぬきは、本当のはえぬきの味が出てると思うから、
 ちょっと尾形さんも食べてみて、感想聞かせて!」

というわけで、
はえぬきの29年産新米も5㎏、頂いてしまいました(笑)

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新米はえぬきは見た目ピカピカ。でも、未熟粒も見られるので、やっぱりもう少し待ちですね。

こういうこだわりとプライドを持っている、
「匠」と呼べるような生産者さんのはえぬきは、
間違いなく美味しいと思います。

◆米と蕎麦のW収穫だそうです

大蔵村の柿崎さん・加藤さんの所では、
お米だけではなく、蕎麦の栽培もしているので、
これからの時期は、お米と蕎麦のW収穫で大忙し。

体調を崩さずに、今年の収穫期も乗り切って頂きたいですね。

p.s
というわけで、ミルキークイーンの28年産が再入荷しました。

今は、新米・古米の両方が美味しい時期ですが、
この時期限定の食べ比べ方法があるので、
今度、それもご紹介しますね^^

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