「食卓に笑顔を」

お米の食べ比べを
楽しもう

お米の食べ比べは楽しい

尾形米穀店は「食卓に笑顔を」という理念を掲げています。

尾形米穀店は「食卓に笑顔を」という理念を掲げています。美味しいお米を食べると、人は自然と笑顔になりますよね。なので、家族皆が笑顔で食卓を囲めるように、美味しいお米を通じて食卓での会話のきっかけを作り、家庭だんらんの機会を増やしていこう!

そんな気持ちで、毎日お米と向き合っています。そんな「食卓に笑顔を」増やすためにおススメなのが「お米の食べ比べ」です。人にも個性があるように、お米にも個性があります。粒の大きさや食感、甘みや粘り、産地に生産者など、どれ一つとして同じお米は存在しません。

お米は食べ比べて初めて、違いが分かります。違いが分かれば、他の品種はどうなんだろう?という興味が湧いてくるでしょう。いつもの家族や恋人、気の知れた仲間と一緒に囲む団らんに食べ比べがあると、ちょっとしたイベントや食育としても楽しめます。

美味しいものを食べると、人は笑顔になるし、楽しければさらに笑顔になります。私たちはお米を通じて「食卓に笑顔を」お届けしていきたいと考えています。そのために、お米の食べ比べを日本中に広めたい!そのための色んな情報をこのページにまとめました。

あなたもお米の食べ比べを楽しんでくださいね。

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そもそも、、、
お米の食べ比べって何?

お米の食べ比べはまだあまりなじみのない言葉かもしれませんね。簡単に説明すると、日本酒の飲み比べのように、色んな種類のお米を同時に食べてみることで、その違いを楽しむのが、お米の食べ比べです。

お米が主食の日本には、現在とても多くのお米の品種があります。現在日本で主食(ごはん)用として作られているものだけでも274品種(※)あります。※農林水産「平成29年産 米の農産物検査結果」、「平成29年産 水稲もみ及び水稲うるち玄米の産地品種銘柄一覧」

そしてこれらは、どれ一つとして同じ味のものはありません。さらに、同じ品種のお米でも、産地や生産者が違うと味は全く違います。日本のお米は品種改良を重ね、年々味や質は良くなっていますが、反比例するように消費量は年々低下してきています。

米屋としては、生産者さんの努力の結晶でもあるお米を一人でも多くの人にお届けしたいですし、消費者のあなたが色々な品種を楽しみながら自分好みのお米を見つけて、お米を食べる機会が今より少しだけでも増えたら嬉しなと考えています。

一番美味しい
お米はどれか?

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日本中に数多くあるお米の品種、どれが一番美味しいのでしょうか?
ここでちょっとカレーを想像してみてください。
おそらく日本中でカレーを食べたことがない人はほとんどいないでしょう。

でも一口にカレーと言っても、それぞれかなり違いがありますよね?辛さが違ったり、材料が違ったり、隠し味が違ったり、それぞれの特徴があり家庭でもお店でも違いがあり、それぞれが美味しいものです。お米もカレーと同じで、どれか一つが一番美味しいというよりも、それぞれの好みで美味しさが変わりますし、合わせるおかずでも美味しさは変わります。
なので、食べ比べを通じて、あなたの好みのお米を見つけて欲しいと思います。

食べ比べが楽しい3つの理由

その1、家族みんながグルメ番組の審査員気分

お米には、人間と同じように、それぞれに個性があります。例えば、粘り・甘みが強くて食べ応えがあるお米、後味がサッパリしたお米、肉料理に合うお米、和食に合うお米、丼ものに合うお米、おにぎりに合うお米などなど、様々な個性を持っています。 そんな個性あるお米たちの食べ比べは、マンネリになりがちな家族での食事にアクセントを与えてくれ、ちょっとしたイベントとして楽しむことができます。まず、「明日はどのお米を食べてみる?」と、いった感じで、家族でお米を選ぶ楽しみがあります。 そして家族で食卓を囲みながら、 「こっちのお米の方がハンバーグには合うね」 「このお米、卵かけご飯にすると最高」 「これは冷めても美味しいから、今度のお出かけの時に、おにぎりにして持っていこう」 「お米ってこんなに甘いんだね」 「このお米は塩の旨味を引き立ててくれるね」 などなど、家族みんながグルメ評論家気分になって、食卓での会話が楽しくなり、家族団らんの機会が増えます。お米の食べ比べは、家族の絆も深めてくれるイベントです。

その2、家族の意外な一面が発見できる

食べ比べをしてみると、同じ家族でも性格や好みが違うように、「お米の好み」や「味覚の感性」に違いがあることが分かります。人は個性を認めてもらうと嬉しいものです。毎日一緒にいる家族の違う一面を見て、接し方が変わったり(実際にお客様の中には、食べ比べがきっかけで中学生のお子様の反抗期が収まったとのご報告を頂きました)、新たな一面が見えてくるかもしれません。

★お客様のインタビューはこちら★
「渡辺さんのインタビュー」→

その3、食育にもオススメ

近年、偏った栄養の摂取や、朝食を食べないなど食生活の乱れや、肥満・痩身傾向など、子供たちの健康を取り巻く問題が深刻化しています。こうした問題を解決する重要な役割を果たすのが食育です。

平成17年に食育基本法が、平成18年に食育推進基本計画が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。

成長期の子供に対する食育は、子どもたちが一生涯にわたって健やかに生きていくことができるよう
その基礎をつくるために行われるものです。

文部科学省によると、食育で身に付けることとして

・食べ物を大事にする感謝の心
・好き嫌いしないで栄養バランスよく食べること
・食事のマナーなどの社会性
・食事の重要性や心身の健康
・安全や品質など食品を選択する能力
・地域の産物や歴史など食文化の理解など

以上の6つが挙げられています。

この食育に、お米の食べ比べはとても向いています。

なぜなら、お米の食べ比べをすると、例えば産地ごとに味が違ったりするので
その産地に興味を持ち、歴史的背景まで調べることもあるでしょう。

さらに、農家さんごとに味が違うので、農家さんに興味を抱きその苦労を知り、ご飯を大事に食べるようになるかもしれません。さらに、お米は従来の慣行農法で作られたものから、特別栽培米や有機JASなど厳格な規格に定めて作られたもの、合鴨農法やEM農法などなど、栽培方法も様々で、食べ比べを通じてこうした知識も高まるでしょう。

お米の食べ比べと家族の団らんを通じて、こうした食育が日本中で行われていき、健やかに育つお子さんが一人でも増え、それが次世代へと引き継がれていけば、日本の米食文化も安泰です。

それは「食卓に笑顔を」を理念に掲げる尾形米穀店の願いでもあります。

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食べ比べの
お米を選ぶ時の
ポイント

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初めてお米の食べ比べをするとき、どんなことに気をつけてお米を選べば良いでしょうか?
ここでは、お米の選び方のポイントをご紹介します。

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食べ比べするお米は
どんな組み合わせが良い?

食べ比べは「違いを感じ取れる」楽しさが魅力です。
そのためには、違いが分かりやすい組み合わせを選ぶことがベストです。
おススメの組み合わせは、2つ。

1つめは、「違う品種のお米を食べ比べてみる」

これは最もオーソドックスな方法です。
お米は品種ごとに個性があるので、例えば同じ産地で取れたお米でも
品種が違えばその違いはハッキリと感じとることができます。

2つめは、「同じ品種の産地や生産者違いのお米を食べ比べてみる」

お米の味を決める要素は「品種」「産地」「生産者」の3つです。 その土地の水や気候などの風土、そして生産者さんのこだわりなどがお米に反映されます。 なのでたとえ同じ品種でも、産地や生産者が変わると不思議なくらい違いが出てびっくりします。

お米を買う時の
ポイント①

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買う量は少量ずつ。

お米は生鮮食品です。お米屋さんが玄米で低温保存している間は、お米は眠った状態で品質が保たれていますが、精米した瞬間から劣化が始まります。精米日から2〜3週間で食味は落ち始めます。

そのため、精米後のお米を長期間保存すると、最初と最後では確実に味が変わります。

どうせ食べるなら、美味しいお米を食べたいですよね?
なので、お米の食べ比べをする時には、3週間程度で食べきれる量を選ぶと良いでしょう。
量の目安としては、4人家族で3合〜1kgぐらいの少量ずついくつかのお米を買うのがオススメです。

★新米についての記事はこちら★
「出始めの新米には手を出すな」→

精米日にも要注意。できるだけ搗きたて(精米したて)のお米を選ぶ

お米は精米した瞬間から劣化が始まります。
なので、店頭に並んでいる間にも、どんどん劣化して食味が低下していきます。

さらに、お米はとても匂いを吸収しやすいもの。
お米の袋には、流通時に荷崩れしないように空気抜き用の小さな穴がいくつも開いています。
この穴から、近くの物の匂いが移ったり、虫が混入したりします。

例えばスーパーで山積みになっているお米は、売り場の匂いを吸って風味が損なわれている場合があるので要注意です。
一番良いのは、注文してから精米してくれるようなお米屋さんからお米を買うことです。
スーパーなどでお米を買う場合は、必ず精米日を確認して、なるべく日が浅いものを選ぶと良いでしょう。

お米を買う時の
ポイント②

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品種で選ぶ

品種ごとに食べ比べるのが一番オーソドックスな食べ比べの方法ですが 274種類もあるお米の品種からどれを選べばいいか、凄く迷いますよね。 そんな時は、こんな基準で品種を選んでみると良いでしょう。

・話題の新品種を選ぶ

お米は日本中で交配や品種改良やを重ねながら、より美味しいものや栽培しやすいものなど新品種が次々誕生しています。 なので、新しい品種はそれだけバージョンアップされていて美味しい可能性が高いともいえます。

・子供の頃に食べていた品種を選ぶ

おふくろの味やふるさとの味は懐かしく胸に染みるものですが、お米も同じようで子供の頃に食べていたお米の味が、自分。の好みの場合が多いと言われています。なので、子供の頃によく食べていた品種を選んでみるのもおススメです。例えば、新しい品種と食べ比べてみると、その違いが良く分かるかもしれません。

・珍しい希少品種のお米を買ってみる

お米には「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」のように、誰もが知っている有名な品種もありますが、一方でわずか1件の農家さんしか作っていない「さちわたし」のような幻の品種まで、実に様々な品種があります。どうせ食べ比べるなら、初めて名前を聞くような希少品種を選んで少しリッチな気分に浸ってみるのも良いでしょう。

・自分の好みに近いものを選ぶ

お米には、粘りの強さや、もちもち感、甘みや香り、粒の大きさなど、実に多くの違いがあります。あなたが普段お米を食べたときに感じている「美味しい・イマイチ」はこうした好みが基準になっている場合が多いです。なので、自分がどんなお米が好きなのかを把握しておいて、それと似た系統のお米を選べばほぼ間違いなく美味しいお米を選ぶことができるでしょう。

・違いがハッキリと分かる組み合わせで選ぶ

もしあなたが、お米の繊細な味の違いを感じ取れるか不安なら、特徴が真逆の品種を選んでみましょう。粘りが強いものと弱いもの、お米の味が濃いものとサッパリしたもの、粒の大きいものと小さいものなど、特徴の違うもので食べ比べれば、その違いはハッキリ分かります。とはいえ、お米の品種ごとの特徴なんて普通は分かりませんよね。そんな時は、お米屋さんが選ぶ「食べ比べおススメの組み合わせ」を選んでみると良いでしょう。

・こだわって作られたお米を選ぶ

一口に「お米の栽培」と言っても、その方法は様々です。従来の慣行農法で作られたもの以外にも、特別栽培米や有機JASなど厳格な規格に定めて作られたもの、合鴨農法やEM農法などなど、農家さんは美味しく体に良いお米を作ろうと、日夜努力されています。

「米」という漢字は、「米作りには八十八の工程がある」ことが由来とされる説もあるほど、大変で膨大な作業がたくさんあります。しかも、手間をかければかけるほど、さらに作業は膨大に増えていきます。

例えば、農薬を使えば除草の必要はありません。
しかし完全無農薬栽培の場合は、炎天下の中、ぬかるんだ田んぼの中を農家さんが練り歩き、草を目視で見つけて、1本ずつ手で抜いていくという、途方もない作業をしています。

こうした農家さんの努力と情熱が込められたお米は、やはり一味違います。
こうしたこだわりのお米は美味しいのは間違いありませんが、その分価格も少々お高いものが多いです。

そもそも、スーパーではなかなか手に入るような代物ではありません。
とはいえ、こだわりのお米、食べてみたいですよね?
そんな時は「特別栽培米」を選ぶことをオススメします。

特別栽培米とは、通常の慣行栽培時に使用される農薬や化学肥料を、農薬の使用回数が5割以下、化学肥料の窒素成分量が5割以下という農林水産省が定めた基準に則り栽培されたお米です。

農薬や化学肥料の残留がなく安全で、かつ農家さんの負担も軽減しながら、食味も良いものが多いので、近年注目を集めていますし、比較的購入しやすいでしょう。

以上、お米選びについてお話ししましたが、もしお米選びに迷ったときは、直感で選ぶのも正解の一つです。
名前やパッケージ、何でも良いのでピンときたものを選んでみましょう。
お米選びも含めて、食べ比べは楽しむことが一番ですし、もしかしたら運命の出会いがあるかもしれません。

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お米の食べ比べの注意点と、あると便利な道具達

お米の食べ比べをする場合のポイントとして「2つの種類のお米をなるべく同じ条件で同時に炊飯する」ことが望ましいです。炊飯する道具や、炊飯してからの経過時間などで、色、つや、風味、食感、食味などが変化するからです。

ではどんな道具を使えば良いのか?道具ごとに違いがあるのか?気になりますよね。
なのでここでは、食べ比べをするときに使いそうな道具の解説やおススメの道具のご紹介
そして食べ比べをする際の注意点についてお話します。

道具でご飯の味は変わる?

ご飯を炊く場合に一般的なものは炊飯器ですが、他にも普通の鍋、圧力鍋、土鍋などがあります。これらはそれぞれに特徴があり、同じお米を炊いても食感や香り、味わいも変わってきます。

・炊飯器

ほとんどのご家庭で一般的な炊飯方法は、炊飯器でしょう。
炊飯器はスイッチ一つで美味しいご飯が炊ける頼もしい機器ですね。

もちろん炊飯器ごとに特徴があるので、同じお米を違う炊飯器で炊けば味が変わることもあります。
とはいえ、最近の炊飯器は各メーカーの長年の努力のおかげで、お米の良さを引き出しとても美味しいご飯が炊けるようになっています。

海外の方が日本の炊飯器を購入して帰るのも納得です。
食べ比べをするときには、「同じ条件で同時に炊飯」することが望ましいため、ご家庭に同じ炊飯器が2つあれば良いのですが、そうでない場合は炊飯器で食べ比べをするのは難しいかもしれません。

・圧力鍋

最近は圧力鍋で炊飯する方も増えてきました。
圧力鍋の一番のメリットは、炊飯時間が短いことでしょう。
それと、玄米などもふっくら炊けるところも魅力的ですね。

圧力鍋での炊飯は慣れると簡単ですが、浸水時間や水加減、加熱時間、火力など細かい調整が必要です。
このあたりが慣れないと、炊きあがりがベチャベチャになってしまったり、逆に焦げついてしまったりします。
なので普段から圧力鍋での炊飯に手慣れていれば別ですが、そうでなければ食べ比べには使わない方が無難かもしれません。

それに、これは炊飯器と同じですが、同じ圧力鍋が2つあるご家庭もあまりないでしょう。

・土鍋

土鍋でお米を炊くと、普通のお鍋で炊いたときよりも、香り高くふっくらと炊きあがるのが特徴です。そしておこげなんかも魅力的ですよね。古来から美味しいお米は土鍋炊き。料亭なども土鍋ご飯にこだわっている所が多いですよね。

そして食べ比べで一番おススメの道具は、この土鍋です。
食べ比べに土鍋が向いている理由は、美味しさ以外にも、同じものを揃えるのが一番簡単な点が挙げられます。

土鍋は、1合炊きや2合炊きなどの小さいサイズもありますし、しかも安価で買えるので、どんな家族構成でもピッタリの物を揃えることができます。

最近はIH対応の土鍋も多くあるので、どんなご家庭でも食べ比べを楽しむことができるでしょう。

道具が揃っていると、より食べ比べを楽しめます。
この機会に土鍋を揃えてみてはいかがでしょうか。

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お米を炊く時の
ポイント

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せっかく食べ比べをするなら、やっぱりお米本来の味を最大限に引き出した状態で食べたいですよね?
お米の美味しさは炊飯道具と炊き方に左右されます。
なのでここでは美味しくご飯を炊く時のポイントについてお話します。

ポイント1)お米は正確に計る

お米は水加減が重要です。なので、最初の計量でカップに入っているお米の量が変わってしまうと、意外なほど炊きあがりに違いができてしまいます。少し面倒かもしれませんが、計量カップに山盛りのお米を入れ、箸などを使ってすり切り1杯を量るようにしてください。

ポイント2)お米の正しい研ぎ方

1、ボウルとザルを用意します。
ザルは金属製よりプラスチック製の方がお米を傷つけないのでオススメです

2、ザルに入れたお米をボウルに張った水にさっとくぐらせます。
お米は乾燥した状態なので、特に研ぎ始めはよく水を吸収します。
一番はじめにお米に加えた水は、お米についている糠やホコリや匂いなどを含みます。
それらがお米に戻らないように、一気に水を入れて一度底から軽く混ぜたらすぐにボウルから上げて水を切りましょう。

3、水が切れたら、軽くボールを握るような手つきで10回ほどザルの内側に沿って同じ方向に軽くかき混ぜます。
昔のお米は精米技術の関係であるある程度力を入れて擦り合わせて、文字通り「研ぐ」必要がありましたが、近年の精米技術の発達により、そこまで力を入れて研ぐ必要は無くなりました。逆に力を入れて研いでしまうとお米が割れてしまい、食味が著しく低下するので注意しましょう。

4、ボウルに水を入れてザルを浸し一度底から軽く混ぜてから研ぎ汁を捨てます。

5、3回程度水を入れ替え、うっすら米が透けて見えるくらいの透明度になったら30分以上浸水させます。
完全に透明になるまでやる必要はありません。

お米は必ず蒸らそう

炊飯器のスイッチが切れた後、そのまま10~15分ほど蒸らしたら、ご飯粒をつぶさないように底からまんべんなく空気を入れるようにほぐし、余分な蒸気を十分に飛ばします。蒸らしの時間が足りないと、お米の表面の水分がお米になじんでいないので、ベシャっとしたり逆に固くなってしまうので、注意が必要です。また、蒸らしの時間が長すぎると、ご飯の下層に水分が溜まってしまい、上層と下層で食味が大きく変わってしまうので、こちらも注意しましょう。

IHとガス、どちらが美味しく炊ける?

ちなみに、「IHとガス、どちらが美味しく炊けるか?」と質問されることがたまにありますが、ガスの方が美味しいと思います。美味しいご飯を炊くには、ある程度高い火力で加熱することで内部を対流させながら炊飯する必要があります。IHとガスでお湯を沸かすと、ガスの方が早く沸きますよね?この瞬間的に高火力を出せるガスの方が、炊飯には優れていると言えるでしょう。

お米の水の
大事な話

ご飯の味の半分を決める重要な要素、それは「お水」です。
炊飯をすると、お水に含まれる成分や臭いなどもお米に吸収されて炊きあがります。
なので、研ぐときや炊くときに使うお水を変えるだけで、味や風味が変わったりします。

東京の高級料亭では、料理長が厳選した湧き水を汲んできて炊飯をしている所もあるほど、お水は重要な要素です。例えば水道水が美味しくない地域であれば、最初にお米に加えるお水と炊飯に使うお水だけでもミネラルウォーターを使ってみると良いでしょう。同じお米でお水だけ変える食べ比べも、なかなか面白いですよ。

お水は軟水がオススメ

お米を炊くのには「軟水」が適しています。「硬水」は含有するミネラル分が高く、そのミネラル分がお米の表面に付着して、吸水を阻害してしまうので、炊き上がりがパサパサになります。

そのため、炊飯に用いる水は「軟水」を選ぶようにしましょう。
基本的に日本のほとんどの地域は軟水ですが、ミネラルウォーターを使う場合は、硬水を避けましょう。

品種によって変わる水加減

あまり知られていませんが、お米の品種によって最適な水加減も変わってきます。全く同じ量のお米とお水で炊いても、品種ごとに炊き上がりが変わります。最近の炊飯器では、品種ごとに最適な水加減を教えてくれる機能がついたものがありますが、それほど品種ごとに違いがあるということです。

例えば山形のお米で例えると、「夢ごこち」や「ミルキークイーン」は、通常より水加減はやや控えめの方が美味しく炊きあがりますし、逆に「雪若丸」は粒が大きいので水加減を少なくすると食感や食味が落ちる傾向にあります。品種ごとの水加減はなかなか分からないと思うので、購入時にそうした「ちょっとしたコツ」を教えてくれるお米屋さんから購入するのがおススメです。

★お米のちょっと意外な記事★
「水素水で米を炊く」→

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お米マイスターおすすめの
食べ比べの組み合わせ

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お米の選び方についてはすでにお話していますが、初めての食べ比べをするなら、プロの選んだお米で食べ比べをしませんか?米どころ山形県で創業140年の歴史を誇る老舗の尾形米穀店ですが、5代目店主の尾形厚志は、山形県内で唯一、五つ星お米マイスター・ごはんソムリエ・米食味鑑定士3つの資格を併せ持っている、いわばプロ中のプロです。

ちなみにお米マイスターは、日本米穀小売商業組合連合会が主宰する、お米に関する専門職経験がある人のみに受験資格がある、いわば、お米の博士号とも言える資格です。五ツ星お米マイスターは、お米マイスター資格の最上級の資格で、2018年9月現在、山形県でも保有者は5人しかいません。

尾形米穀店は地元山形のお米にこだわって取り扱いをしています。

尾形米穀店の取扱い品種一覧

そんなお米のプロ中のプロである店主の尾形厚志が選んだ、おススメの食べ比べの組み合わせがこちらです。

山形県の姉弟品種の
食べ比べ

2018に本格販売が始まった雪若丸は、山形県内ではつや姫の次に誕生した新品種です。ツヤや白さもつや姫に似ていることから、つや姫の「弟」と呼ばれています。姉弟だけあって見た目は似ていますが、もちもちタイプのつや姫とすっきりタイプの雪若丸は、食べ比べてみるとその違いに驚きます。

つや姫×雪若丸

特徴が真逆の品種で違いがハッキリ分かる

「究極のお米」とも言われ、著名人やイチロー選手も愛する夢ごこちは、粘りや甘さが強くある意味主張が強い「主役を張れる」お米です。一方のササニシキは昭和の大横綱。栽培の難しさから年々希少性が上がっていますが、あっさりとした食味はおかずの邪魔をしない名脇役です。

真逆の特徴を持つ2品種の食べ比べは、誰でもハッキリと違いを感じ取れます。
「食べ比べて違いが分かるか不安」と思ったなら、まずはこれをおススメします。

夢ごこち×ササニシキ

お米の「甘み」を味わいたいならコレ

山形を代表する品種のつや姫。「つや姫」の名前通り、炊き上がりのツヤと香りの良さは抜群で、食味もバランスが良くまさに優等生。夢ごこちは、つや姫と食べ比べると一番「甘み」の違いを感じ取ることができます。
「ご飯って甘いんだね」このセリフを言いたいなら、この組み合わせが一番です。

夢ごこち×つや姫

山形の新旧名品種の食べ比べ

2010年のデビュー以来7年連続で食味ランキングで特Aを獲得するなど、山形県のブランド米としての地位を確立しているつや姫。一方のはえぬきは1992年デビュー。食味ランキングで22年連続特 A を獲得するなど、その食味の良さは折り紙つきの山形が誇る名品種。

真逆の特徴を持つ2品種の食べ比べは、誰でもハッキリと違いを感じ取れます。
「食べ比べて違いが分かるか不安」と思ったなら、まずはこれをおススメします。

つや姫×はえぬき

同時デビューの同級生の食べ比べ

1992年に同時デビューした2品種。はえぬきは22年連続の特A受賞を成し遂げ山形の一時代を築きました。一方のどまんなかササニシキを超える食味との評判で華々しくデビューしたものの、翌年の大冷害で壊滅的な被害を受け、その後は徐々に栽培されなくなっていきました。

今では、栽培している農家さんはほとんどいません。表舞台にほとんど並ばない、ある意味「幻のお米」です。こうした希少品種を少量から楽しめるところも食べ比べの魅力ですね。

はえぬき×どまんなか

昭和の東西横綱対決

こちらは昭和の名品種食べ比べ。言わずと知れた西の横綱コシヒカリはいまだに知名度も人気も高い品種。一方のササニシキは栽培の難しさからあまり見かけなくなりましたが、「お米の好きな人は最終的にササニシキに戻ってくる」と言われるほど、食味が良い品種です。もち米を交配して粘りや甘みが強いコシヒカリと、もち米を交配していないサッパリとしたササニシキ

真逆の特徴を持つ2品種の食べ比べは、誰でもハッキリと違いを感じ取れます。
「食べ比べて違いが分かるか不安」と思ったなら、まずはこれをおススメします。

コシヒカリ×ササニシキ

そのまま食べると似ているのに料理と合わせるとあら不思議

日本での生産量はコシヒカリに次ぐ第2位のひとめぼれ。きっと誰もが聞いたことのある品種でしょう。大冷害で壊滅的な被害を受けたササニシキと入れ替わるように表舞台に立ち、以来日本中で生産されるようになりました。一方のどまんなかは食味は折り紙つきですが、山形県内でしか栽培されていない希少種。

この2品種は、炊き上がりをそのまま食べると、食味が似ていてあまり違いを感じ取れないかもしれません。しかし、この2品種は「料理と合わせると違いが明確に出る」という不思議な特徴を持っています。いくつかのおかずやお総菜で食べ比べをするなら、ぜひこの組み合わせを試してみてください。
それぞれに合う「ご飯のお供」が全く違うことに驚くでしょう。

ひとめぼれ×どまんなか

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【中級編】
同じ品種でも食べ比べは
楽しめる?

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食べ比べは、「違う2品種を食べ比べる」のが一般的ですが、冒頭でも少し触れたように「同じ品種」でも食べ比べをすることができます。ここでは、同じ品種での食べ比べについてもう少し詳しくお話します。

同じ品種でも味も香りも全く違う!

一般的には、「お米の品種が同じなら、味も同じ」だと思われている方がとても多いですが、実際は全く違います。
お米の味を決める要素は「品種」「産地」「生産者」の3つです。つまり「品種」が同じでも他の2つの要素が違えば、驚くほどの違いが出るのです。

産地によって変わるお米の味

日本のお米は、例えば山間部、平野部、盆地、沿岸部など、様々な地域で栽培されています。こうした栽培場所の違いは、気温、風の強さ、水温、水質、土壌、降水量、日照時間などなど、様々な違いとなって現れます。これらの違いはそのまま稲の成長に影響を与えます。全ての育成条件を同じにできない以上、同じ品種でも同じ味にはならないのは納得ですね。

生産者で変わるお米の味

同じ品種で味が変わる要素の3つめは生産者さんの違いです。仮に同じ品種を全く同じ条件で栽培したとしても、生産者さんが違うと不思議なくらい味わいが変わります。お米作りはとても大変な作業が膨大にあります。しかも、手をかければかけるほど、作業は大変になります。なので、生産者さんが「どんな人なのか?」その人柄や取り組み方がそのままお米に反映されます。

尾形米穀店のこだわり

そのため尾形米穀店では、毎年必ず生産者さんを直接訪ね、実際に稲を育てている田んぼを案内してもらっています。そして生産者さんの米作りへのこだわりはもちろん、その田んぼに注ぐ水や土壌の話、その土地の文化や歴史などの背景情報などもお聞きして、「この人が作るお米なら、自信を持ってお客様におススメできる!」そう思えた生産者さんからのみ、お米を仕入れるようにしています。なので尾形米穀店では「顔が見える山形県内の生産者さんのお米」のみを取り扱うことにこだわっています。

【上級編】料理に合わせて
お米を変える

日本人の主食であるお米。お漬物や焼き魚、煮物から焼肉やカレーなどなど、「ご飯のお供」という言葉があるくらい、お米に合う料理がたくさんありますよね。実は、お米には「主役タイプ」と「脇役タイプ」があります。

脇役タイプは、どんな料理とも上手く共演して、お互いの良さを引き出しあうのですが、主役タイプのお米は、主張が強いので、共演者である料理と相性の良し悪しがあったりします。

料理と相性の良いお米の例

お米の個性が強く、料理を選ぶお米の例

料理に合わせてお米を変えてみよう

食べ比べをしてみると、きっとあなた好みのお米が何種類か見つかるはずです。そうして見つけた自分好みのお米を2〜3種類ストックしておいて、色々な料理と食べ合わせてみてください。そうすれば、料理とお米の相性の違いも見えてきます。

「焼き魚にはササニシキ
「生姜焼きにははえぬき
「おにぎりには夢ごこち

など、料理に合わせてお米を選べるようになると、普段の食事もちょっと楽しくなると思いませんか?料理に合わせてお米を選ぶことを楽しめるようになったら、あなたも立派なお米マニアです(笑)

お米の食べ比べ
まとめ

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これまでお米の食べ比べのあれこれをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?「食卓に笑顔を」を理念に掲げる尾形米穀店は、このお米の食べ比べを「新たな文化」として日本中に広めたいと考えています。

お米の食べ比べは、食育を通して日本人が大切にしてきた米食文化を次代に引継ぎ、さらに楽しいイベントとして家族の団らんにも貢献できる、とても素敵なものです。

あなたがお米の食べ比べに興味を持ってくれたら嬉しいです。

お米の食べ比べを食べよう

つや姫

雪若丸

  • 食味コンテスト最優秀賞受賞農家のつや姫です。

    粘りの強い
    「モチモチ」 タイプ

     お米の甘さ ・・・
    4/5
     お米の粘り ・・・
    4.5/5
    料理との相性 ・・・
    3.8/5


    オススメ

    つや姫について、お米マイスターからの一言

    つや姫は、2010年に山形県の新品種としてデビューしてから、着実に美味しいお米としての評判を高め、全国的に人気のお米となりました。その名の通り、お米のツヤが抜群に良く、炊きたての見た目と香りだけで、食欲をそそります。粘りは強めですが、ごはんを噛んで飲み込む時にはスッと飲み込めるので、モチモチしたお米が苦手な方でも、美味しく食べられます。

    つや姫(山形県産特別栽培米)を購入する →
  • 粘りは控えめで、大粒・しっかりした食感が、雪若丸の特徴です

    食感・舌触りが独特な
    「個性的」 タイプ

     お米の甘さ ・・・
    3.8/5
     お米の粘り ・・・
    3.5/5
    料理との相性 ・・・
    4.2/5


    雪若丸について、お米マイスターからの一言

    雪若丸は、何よりも食感が一番の特徴ですね。お米の粒は当店で扱っている品種の中でも一番の大粒で、食べ応えがあると思います。炊きあがりもしっかり固めに炊き上がるので、固いご飯が好きな人にもオススメです。雪若丸の甘さと粘りは、つや姫と比べると控えめで、お米の美味しさという点ではつや姫が一枚上手ですが、料理の美味しさを引き出してくれる、料理との相性という点では雪若丸が上だと思っています。

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