この記事の目次
はじめに
こんにちは。尾形米穀店の伊藤です。今回は玄米に関してご質問が多い炊けた玄米の保存方法について紹介します。
玄米に切り替えをご検討中の方の「玄米は何で保存すればいいの?」という不安・疑問を解消できればと思います。
今回もリサーチ情報を基に、お米マイスターに監修してもらい実証しながら炊けた玄米を美味しく長期保存する方法をまとめました!
ぜひ、最後までお読みいただき、炊きたての玄米の美味しさをキープできるようマスターしていきましょう!
玄米を美味しく保存する方法4ステップ
玄米の保存方法についてはいくつかの方法がありますが、下記のポイントに気を付けることで、炊きたての玄米の美味しさをいつでも楽しむことができます。
今回は最初に結論からお伝えします!
炊きたての玄米を美味しく保存する4ステップ
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玄米が炊けたら10分程度蒸らす
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すぐに玄米を小分けにする
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玄米の粗熱を取る
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玄米を冷凍庫で保存する
では、さっそく4つのステップを解説していきます。
1.玄米が炊けたら10分蒸らす
玄米が炊き上がった後は、約10分間蒸らします。
その後、混ぜる際はしゃもじを使ってご飯粒をつぶさないように、最初にしゃもじで十字を入れ、内釜の底から返すように軽く、均等に混ぜます。
このように10分蒸らして全体を混ぜることでおいしさを引き出し、より美味しい玄米を楽しむことができますよ。
2.玄米が炊けたらすぐに小分けする
玄米が炊き上がったら、熱いうちに一食分ずつに小分けしてラップで包みましょう。
理由は、空気に触れたまま冷ますと、玄米の表面から水分が蒸発してしまい、温めなおした後の玄米がもそもそ・ぱさぱさした食感になってしまいます。
もっちり感を逃さず美味しさを保つためには、熱いうちに水蒸気と一緒に包むことを覚えておきましょう。
ラップと密閉容器、どちらを使うと良い?
炊きたての玄米を長く美味しく保存する方法としては、以下のような物があります。
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ラップ:簡単にラップで包むことができる
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密閉容器:解凍できる容器にいれることができる
どのご家庭でもラップか密閉容器の2通りになると思います。
それぞれメリットもあり使い勝手が良く、炊きたての玄米を長期保存することができます。
でも、玄米を保存するのにラップと密閉容器、どちらがいいのか…?
今回、我が家は今まで耐熱容器に入れて保存していましたが、検証してみた結果、より炊きたてに近い美味しさを再現できたのは「ラップ」でした。
そこで、炊けた玄米を「ラップ」で包む最適な方法も合わせて紹介します。
玄米の美味しさをキープしたままラップで包む方法
炊けた玄米を小分けにする手順をお伝えします。
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ラップを正方形に切って置きます
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茶碗を使用して玄米を一食分の量によそいます
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ラップの中央に玄米を置きます
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しゃもじでやさしく円盤状にほぐします
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ラップの角から中央に織り込むように包みます
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くるくると回しながら淵をやさしく整えて完成
ラップに包む時のポイントは2つ
1つ目は、ラップの上に乗せた玄米をふんわりほぐします。ご飯粒のすき間を作ることで水分をバランスよく保ってくれます。
2つ目は、ラップする形は丸型・円盤状にほぐしたら、ラップの角を中央へ、それぞれ包みます。
ラップで包んだ後は、ギュッと固めずに、やさしく形を整える程度でOKです。
四角形に包む方法もありますが、その場合、角から温められてしまい、中心部とかなり温度差が出てしまいます。
電子レンジの熱ムラが出てしまうと、温め直しに時間がかかったり、保水量の差がでて食感が悪くなったりするのです。
一方、丸型・円盤状にすると電子レンジのマイクロ波が内側から均等に温められて、むらなくふっくら仕上がるのです!(解凍方法は次回で詳しく紹介します)
3.玄米の粗熱を取る
玄米をラップで包み終わったら粗熱を取ってください。熱々のまま冷凍庫に入れてしまうと、他の食材に影響を与えてしまいます。
4.玄米を冷凍庫で保存する
ここでは、なぜ冷蔵庫ではなく冷凍庫なのか?を解説します。
以前の私は美味しく炊けた山形県産の玄米を
「野菜と一緒で、凍らさない方が美味しく保存できるだろう」
「温める時間の短縮になるから良い」
という理由で冷蔵庫で保存していました。
でも、これは間違っていました!
今回、この記事を書くにあたって、改めて玄米の保存方法を調べて試した結果、
全然美味しさが違うことがわかり、我が家では必ず冷凍保存をするようになりました。
冷蔵庫ではなく、冷凍庫に保存する理由とは?
では、冷蔵で冷やして保存するのと、冷凍庫で凍らせて保存するのでは玄米の美味しさにどのような影響を与えているのでしょうか?
それは、炊けたお米に含まれる「デンプン」にあります。
冷蔵庫で炊けたお米が冷えていく過程で「デンプン」がゆっくり老化していきます。
しかも、冷蔵庫の3℃~6℃の低温度帯が「デンプンの老化」を促進させて粘りが出てしまうというのです。
その結果、「デンプンの老化」されたお米が温め直しされた後も米粒同士が団子のようにくっついたままになり、食感や風味が損なわれてしまいます。
一方、冷凍庫で玄米を保存すると、玄米と水分が冷却されます。風味を損なう原因である「デンプンの老化時間」を短く抑えることができます。
老化時間が短い分、温め直した後も団子にならず、炊きたてに近い玄米の食感と風味が戻ってくるのです!
冷凍庫は急速モードがオススメ
ご自宅の冷蔵庫に「急速モード」や「急速冷凍庫」がありましたら、ぜひ、活用してみてください。
急速冷凍機能が無くても玄米を急速冷凍する方法として、金属のパレットに乗せて冷凍保存すると玄米の熱が急速に奪われて冷凍保温されます。
金属のパレットは、アルミ製が熱伝導効率が良いのでアルミ製のパレットをオススメします。
100円ショップでステンレス製のパレットも売っていますのでぜひ活用してみてください。
まとめ
実証済み!炊きたての玄米を美味しく長持ちさせる保存方法として玄米を美味しく保存する方法4ステップを紹介しました。
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玄米が炊けたら10分程度蒸らす
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すぐに玄米を小分けにする
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玄米の粗熱を取る
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玄米を冷凍庫で保存する
こちらの4ステップで炊きたての玄米を美味しく保存しましょう。
ポイントとしては、玄米が炊き上がったら、まだ熱いうちに、一食分ずつに小分けしてラップで包みましょう。
その時、丸型・円盤状にやさしくラップします。理由としては、もっちり感を逃さず美味しさを保つために水蒸気と一緒に包み込むためです。
玄米の保存方法は、急速冷凍保存がオススメ。玄米に含まれるデンプンを瞬間冷凍することで、玄米の美味しさともっちとした食感を保存します。
これで炊きたての美味しい玄米を長く保存できる楽しみ方がわかりましたね!ぜひ、ヒントにしてみてくださいね!
冷凍保存された玄米と冷蔵保存された玄米を食べ比べた時の衝撃は忘れません!
これは、玄米・白米のどちらも美味しさを長期間保つには理想的な方法だと確信しました。
ぜひ、山形県産の美味しいお米を長期保存する際は、冷凍庫で保存を試してみてください。
今まで冷蔵保存していた方は、食べ比べてみた感想もお待ちしていますので、ぜひコメント欄で教えてください。
次回は、保存した玄米の具体的な解凍方法についてもお伝えしていきますので、お楽しみに!最後までお読みいただきありがとうございました。