山形市倫理法人会での講話

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こんにちは。金曜日担当ごはんソムリエ尾形厚志です。

8月27日28日、楽しみにしていた横浜スタジアムに行ってきました。讀賣戦連勝♪

最高の週末になりました。たくさんの皆さんにお会いし、たくさん飲んできました。

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初のクライマックスシリーズ進出を、一日でも早く決めてほしいものです。

◆講話の内容を

8月23日の山形市倫理法人会さんでの講話、緊張しながらも務めさせていただきました。

参加された方から概ね好評をいただきまして、無事終わったこともあり胸をなでおろしました。

今週から、その内容を数回に分けて記載させていただきます。よかったらご覧になってください。


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本日は朝早くから、また、お忙しい中、

たくさんの方にお集まりいただきましてありがとうございます。

 

皆様にとって、私の話がどれほどお役に立つかわかりませんが、

精いっぱいお話をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

 

まずは自己紹介をさせていただきます。

ご紹介いただきました、尾形厚志と申します。

創業約140年の米屋の五代目

山形市宮町にございます、はっきりとした記録は残っておりませんが、

創業約140年の尾形米穀店に次男として生まれ、

5代目代表として平成15年より働いております。

 

趣味は野球観戦で、

子供たちの高校・中学の野球チームと、

横浜DeNAベイスターズをこよなく愛し、

シーズン中は勝敗に一喜一憂しています。

 

大学卒業後、

神奈川県秦野市の有力米穀店に修行として3年間勤務し、

生まれ育った山形に戻ってきました。

この修業が私の米屋としての原点です。

 

本日はこれ以降に経験したことや、得た知識などを中心に話を進めていただきます。

そんな原点での師匠ともいえる先方の社長の言葉、

 「屋根の数だけお客様がいる」

をいまも心に刻み、日々の業務に励んでいます。

米屋の業務内容は、

基本は玄米を仕入れ、精米し、販売することです。

 

ただ、1つ1つの作業が大変奥深く、

特に心臓部である精米では、

季節や気温、品種によって精米の強さを変えたりと、

毎日が勉強です。

◆お米に関する資格

今回、私がこちらに伺うきっかけにもなりましたが、

私はお米に関する資格を3つ保有しています。

  1. 五つ星おこめマイスター(日本米穀小売商業組合連合会)
  2. ごはんソムリエ(日本炊飯協会)
  3. 米食味鑑定士(米・食味鑑定士協会)

山形県内でこの3つを併せ持っているのは、おそらく私だけと思います。

持っていると何ができるというわけではないですが、

米屋を続けていく中で、より詳しい知識を身に着けたいと思い、

挑戦いたしました。

 

それぞれ筆記試験があるほかに、

独自の科目が設定されています。

 

五つ星お米マイスターでは、

お米の品種や新古、品質の良し悪しを目視で判定したり、

基準となるお米が事前に2種類配布されて、

一方はその問題点・改善点を試験官と面接したり、

もう一方は一定の水準以上のブレンド米を作ったり、実食での食味官能試験を行います。

 

ごはんソムリエでは、

2日間にわたるお米のことだけの講習ののち、食味官能試験。

 

米食味鑑定士では、

講習のほかに5種類の銘柄を当てる利き米など、試験内容は多岐にわたります。

 

これらで得られた知識が自信にもつながり、現在の活動の支えになっています。

◆日本で作付されているお米は全部で何品種?

そこで、皆さまに質問なんですが、

現在日本で作付されているお米は何品種位あるか、ご存知でしょうか?

 

三択です、これだ!と思う番号に挙げてみていただけますか?

 

462種類 ②634種類 ③839種類

 

正解は、839種類です。

 

2016年3月31日現在の数字です。その中の作付面積上位10品種で75.9%の割合を占めています。

ちなみに山形県内での作付上位はこのようになっています。

  1. はえぬき  63.7%
  2. つや姫   12%
  3. コシヒカリ  10%

 

つや姫の作付が増えていますが、

まだまだはえぬきがトップに君臨しています。

 

魚沼コシヒカリに次ぐ、

食味ランキング21年連続特A受賞が主な理由として挙げられますが、

倒れにくく収量を確保しやすいなど栽培しやすいというのも理由でしょう。

 

また質問させていただきたいのですが、

一番好きな銘柄って、ございますか?

◆お米マイスターイチオシのお米

私の一押しのお米を紹介いたします。

それは「夢ごこち」というお米です。

 

子供の味覚って正直なもので、

この夢ごこちを初めて食べさせた時、

それまでは全くしなかったおかわりをしたのです。

 

これは、お客様からも度々聞かれる経験談なのですが、

米屋としてはすごく嬉しいですよね。

 

この夢ごこちはたまたま高価なお米ですが、

各個人のお好みのお米を探すとき、

高いから旨い、安いからマズイ。

そんなわけでもありません。

 

私は以前働いていた修行先で

「おいしいお米をくれ」という注文に、

玄米で1キロ650円のミルキークイーンをお届けしました。

 

このお米は成分がもち米に近く、

特有の香りと強い粘りが特徴です。

 

好きな方は手放せなくなりますが、

苦手な方には毎日食べるのがちょっと苦痛になってしまうお米です。

 

後日、そのお客様からお叱りの電話をいただきました。

「こんなの餅臭くて毎日食べられない」

このお客様は後者のほうでした。

 

以後、「おいしいお米」というご注文には

必ずお客さまの好みを伺うようにしています。

 

その情報をもとに手持ちのアイテムから銘柄を推薦したり、

お客様独自のブレンドを提案したりしています。

 

とあるウナギ屋さんは、

素性を隠しながら、何度もご来店され、

その都度新たな要望をいただきました。

 

やがて数回繰り返し、

ようやくご希望にかなうブレンドが完成し、

お名前をお聞きして取引をさせていただくに至りました。

 

実はこういうお客様の好みのお米をプロデュースする作業、

自分の能力を試す意味でも大好きです。

これで信頼を得られれば他店には絶対に流れませんしね。

 

このように、お米は一つ一つが異なる味を持っています。

しかし、お米って、売り場に並んでいると

見た目もみんな同じに見えるし、香りもわかりません。

 

多目に購入すると価格的には少々得なことが多く、

これでは食べ比べする機会は多くありません。

 

お米は、ほぼ毎日口にする食材です。

 

少量ずつ、なるべく多くの銘柄や、

お店独自のプライベートブランド商品を召し上がって、

ぜひ自分好みの、家族好みの逸品を見つけて下さいね。

◆少量ずつ購入することの大きなメリット

また、少量ずつお米を購入することには、

大きな大きなメリットが含まれます。

 

1目はお米の鮮度。

「お米は生鮮食品」どこかのCMで言っていましたが、

呼吸もしていますし、まぎれもない事実です。

 

お米を保管する形状として、籾・玄米・白米があります。

国内の流通はほとんどが玄米で行われます。

鮮度の保持力で籾と玄米は大差ありません。

ただ、白米にした時から急速に劣化のスピードを速めます。

 

よく例えに出すのがビール。

栓を開けた時から気が抜けはじめ、

急速に味が落ちていくあのイメージです。

 

また、気温が高いと呼吸運動も活発になり、酸化をより速めます。

一般的に冬は1か月以内、夏は2週間以内に食べきれる量で購入することをお勧めしています。

 

2目は害虫の発生リスク。

お米につく害虫、ご覧になったことありますか?

ノシメマダラメイガ、コクゾウムシが主に見られます。

 

後程朝食もございますので、

こちらにでかでかと写真を写すことは差し控えますが、

ご希望の方がいらっしゃいましたら、

資料は持参いたしましたので終了後個人的に対応させていただきます。

 

この害虫たち、自然の中にふつうに存在しますし、

ビニールや紙袋にも簡単に噛み切って侵入します。

気温が20度を超えると活動し始めますので、

夏のお米の管理には注意が必要です。

 

予防として大事なことがあります。

前に買ったお米がなくなったら、

次に購入したお米を容器に入れる前に必ず掃除をしてください。

古い糠を除去するだけで発生のリスクは軽減されます。

 

害虫が発生することにより、

お米が糸状のもので繋がれたり、

砕けやすくなったり、

といった症状があらわれます。

 

害虫を除去することで食べることは可能ですが、

あとは気分的な問題次第ですね。

◆効果的なお米の保管方法

保管方法によっても害虫発生のリスクを高めるポイントがいくつかあります。

保管場所:暖かくなると発生しますので、

直射日光が当たる場所は避けて下さい。

 

それと、熱を発する家電製品近くもNGです。

例えば冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、ガスなどの近くは避けて下さい。

 

シンクの下の戸棚も湿気がたまりやすいので適しません。

また、計量機能が付いた米櫃。これも危険です。

 

米櫃と排出の部分は掃除できても、

隠れた計量部分に糠がたまることがあります。

そこが発生源となり大量に出ることがあります。

 

お使いの方はなるべく細部まで掃除をすることをお勧めします。

では、どこに保管するのが良いか。

 

密閉できる容器に移し、

なるべく風通しの良いところに保管するのがお勧めです。

 

階段などは上下の風の通り道にもなりますので、

隠れたおすすめポイントです。

 

容量は限られますが、

冷蔵庫にしまうのが現状私が一番お勧めできる場所です。

 

このとき密閉できる容器に移すことが条件です。

お米は呼吸していますので、

庫内の湿気や食材のにおいを吸い込みます。

 

タッパーやペットボトルなどで密閉しておけば、

夏もおいしく保管することができます。

 

とはいえ冷蔵庫のスペースにも限りが、

とりわけ夏は入れるものが増えますからね。

 

私たちは自家用の低温倉庫を完備して、

お米の鮮度を保てるよう保存しています。

◆少量ずつ、こまめに購入がオススメです

害虫の発生を防ぎ、

かつおいしくお米を食べていただくために、

こまめに購入されることを強くお勧めします。

 

虫の話ばかりだと朝から気分が悪くなっちゃいますよね(笑)

次は尾形米穀店として取り組んでいることを紹介させていただきます。(来週へ続く)


ということで、来週も講話の続きをアップいたします。

今週も読んでいただきまして、ありがとうございました(^_-)-☆

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