“6次産業化を目指すなら、まずこれを読みなさい”

こんにちは。まるつね果樹園の結城こずえです。

現在、当果樹園では“樹上完熟フルーツ”を“完全無添加”でドライフルーツにして、お客様にフルーツのある生活を通年楽しんで頂けるよう商品開発をしています。

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「川中島白桃」のドライ
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山形名産 「ラ・フランス」のドライ

加工は、なでらの森さん(米沢市)に委託して「常温乾燥」をしてもらっています。フルーツの栄養や風味がぎゅっと詰まっていている一品に仕上がっています。

近年、果物離れが著しく進んでいる若年層にもぜひ食べて頂きたいので、まず“かわいい”と思ってもらえるようなパッケージを作成中です。

いよいよ作成も最終段階にきていますので、近々お披露目させて頂きますね。

 

■「六次産業化を目指すならこの本を読みなさい」

ドライフルーツに限らず、私はフルーツの加工・販売に興味があるので、県立農林大学校やその他様々なところで勉強をしているところです。

そんなある日。

“やまがた6次産業ビジネススクール”にて、その日の講師である

東京大学名誉教授 今村奈良臣先生より、

「6次産業化を目指すなら、若い人はまず“日本の食生活全集”を読みなさい。年よりは

“うかたま”くらい読まないとね。」

という話がありました。

今村奈良臣先生といえば、言わずと知れた“農業の6次産業化”を日本で初めて提起した方。

その後「1次産業×2次産業×3次産業=6次産業」と定式化して、全国の農村に呼び掛けてこの運動が始まり今に至ります。現在、農業の6次産業化は国の支援もあつく、地方創生の一環として国としても、とても力が入っていることを肌で感じています。

講座から帰宅後、すぐに「日本の食生活全集 聞き書 山形の食事」を取り寄せました。

そして、その後この本は私の愛読書となったのです。

聞き書  山形の食事 (日本の食生活全集)  1988/10 日本の食生活全集・山形編集委員会

https://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%E8%81%9E%E3%81%8D%E6%9B%B8%E3%80%80%E5%B1%B1%E5%BD%A2%E3%81%AE%E9%A3%9F%E4%BA%8B

 

こちらの本は、アイヌ料理から沖縄県の料理まで全50巻ありますが、山形県版はそのうちの第6巻です。昭和初期の食生活を、実際に食事作りをしていた主婦から「聞き書き」してできあがった世界最大の食文化データベースなのだそうです。どおりでこと細かに書かれています。

~私が住んでいる村山地方について書いてあるページを少しだけご紹介~

10月10日は菜の年越しといい、このころになると急に成長が目立つ。「この日が過ぎれば菜を摘んでよい」と言われ、菜や大根の収穫時期を示すが、その一方、この日一日は菜や大根を食べず、そのありがたさを知る日でもある。(山形の食事 P74  秋より)

県内でも、地方ごとに違う食の行事や文化、加工方法まで細かく書いてあります。また、地元のことさえ知らない事がたくさんあり、読み物としても大変面白いです。

参考)

うかたま 2016年 10 月号   

■読んでみて感じたこと

今村先生からのメッセージは、

自分の住んでいるところの食の歴史をしっかり理解した上で、時代と共に移り変わりのある6次産業に臨みなさい。

ということではないかな、と自分は受け止めました。

逆に、お年が召した方は“今消費者は何を求めているのか?”というアンテナをしっかりはりなさい、というメッセージに聞こえました。

昭和初期の食事を詳しく見てみると、先人は、山形の極寒、または暑い夏を乗り越える為に、自然の恵みをあまねく取り入れ、その豊かな文化を今も受け継がれていることを改めて実感しました。

山形県民が当たり前に食べている、干しもの、おもち、あけびの皮、ひょう、いなご、うこぎ、おつけもの、だし、いもこ汁等…受け継がれた食は、昔の人の知恵や技の集大成。季節の節目には田の神、山の神に豊穣の感謝をし、昔の人は本当に偉大です。

この地に受け継いでいる食文化を、現在の多様化した暮らし、食にどう活かしていくか?

今後もそのことを頭に置きながら6次化を考えて行きたいと思います。

今回は、6次産業化に携わるすべての方にお勧めの本をご紹介させて頂きました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

 

 

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